56歳 胃がんと闘う母の記録

胃がんで胃を全摘出した母の闘病記

退院後の食事と体調 参考になった本

先週日曜、前日に退院した母の様子に見に実家に行ってきました。

 

元々は退院後は私が実家にしばらく滞在して家事などをサポートするつもりだったのですが、母が予想していたより動けたので、普段は毎日行っている仕事もないから家事だけなら全然軽いし、子どもが色々菌を持っているから今はなるべく避けた方が良いということで3歳と1歳の子を連れて行かざるをえない私は滞在しての手伝いをやめることにしました。

 

お見舞い程度に訪れた実家で会った母は胃を全摘してまだ一週間ちょっとの人とは思えないくらい元気でした。顔と首が少し痩せたと思いましたが、体重減少は3キロ、ちょっと痩せた?くらいの感じです。家族以外の人にはごく限られた人にしか胃がんの話はしていないらしいのですが、おそらくこの様子なら知らない人はまさか胃を全部取ったなんて全くわからないでしょう。

 

退院後の母に持っていった料理

退院後の食事は一日5回くらいと聞いていました。料理好きな母ですが、私自身娘の離乳食を作っていた頃は料理ばっかりしていて大変だったので食べられそうなものをいくらか差し入れようと作っていきました。作ったのは、

の4つです。

 

作るにあたってはまず以下の本を参考にしました。

毎日おいしく食べる!  胃を切った人のための食事

毎日おいしく食べる! 胃を切った人のための食事

 

 この本の著者の比企直樹先生はがん研有明病院の胃外科部長で、この業界では第一人者とのことです。母の内視鏡検査を担当してくれたのが偶然にもこの比企先生でした。この本には胃を切除した人のためのレシピだけでなく、胃の機能や胃を取った後どのような症状が出るかなども詳しく載っています。がんで胃を切除しなければならない人やその家族が術後のことを知るためにとても良い本でした。

 

食事を小分けにして食べなければならないので、軽食として食べやすいもの、栄養素的に必要そうなもの、母があまり作ったことがなさそうで私が作り慣れたものと考えて持っていくものを決めました。

 

毎日の鉄分摂取にレバーペースト

まずは鉄分を取ったほうが良いのでレバーを。レバーペーストは比企先生の本でもおすすめされていました。普通レバー料理を毎日食べようとは思わないと思うのですが、レバーペーストならパンに塗って食べられるので、毎日でも食べやすくて良いです。

レシピはこちらを使いました。

cookpad.com

このレバーペーストはとてもおいしくて、多めに作って我が家の朝食用にも重宝しています。

免疫力UPに鶏ハム

がんの手術後、栄養が摂取できないと免疫力が低下することが考えられます。なるべくがんばって食べ物を食べることはもちろんですが、免疫力を上げる食材を効果的に選んでいきたいところです。免疫力を高める食材を調べたところ、鶏胸肉が良いとのことだったので、調理後日持ちしてやはり毎日でもアレンジしたりして食べやすい鶏ハムを作ることにしました。

鶏ハムは時々うちでも作っているのですが、こちらのサイトのレシピがおいしくできて好きです。

鳥はむ(鳥ハム)の作り方(その1)

 

免疫力を高める食材の参考サイト

抵抗力と免疫力を高める【最強】食べ物はコノ5つ! | ナゼナニコミチ

治癒力倍増!免疫力を高める身近食品ベスト10

免疫力を高めて健康に!8つの免疫力を高める食べ物

 

お腹に優しい野菜のポタージュ

母は結構普通のものを食べられていたのでそこまでどろどろのものでなくても大丈夫かなと思ったのですが、コンディションが悪い日もあるかもしれないし、野菜も食べやすく煮たのばかりだと飽きるかなと思い、離乳食の時に重宝していた野菜のポタージュを2種類作っていきました。

レシピはこの本を参考にしています。 

野菜のポタージュ ~1週間分まとめてつくる 毎日のからだを整える季節のスープ~

野菜のポタージュ ~1週間分まとめてつくる 毎日のからだを整える季節のスープ~

 

 この本では玉ねぎをバターで炒めないで作っているのですが、母の場合はむしろ積極的に少しの食事でカロリーをたくさん取っていくほうが良いのでバターを入れています。ポタージュベースに牛乳や豆乳、出汁などを合わせてアレンジができます。ポタージュベースはジップロックに小分けにして冷凍が可能なので、一度作ってしまえば後日も食べられて便利です。

 

退院後一週間の経過

退院翌日に会った母は元気そうに見えましたが、その後食事中に痛みがひどい日が続いたようです。大丈夫な日もあるようなので、徐々にお腹が慣れていってくれれば良いのですが。

一方、元々運動好きなので毎日ウォーキングはしているようです。動くことで食欲が湧き、食べる。また動いて消化する。食べて痛かったらやめて、またお腹が空いたら食事回数は気にせず食べられるだけ食べるようにしているとのことです。運動と食事が良いサイクルで回れば細胞がどんどん新しくなっていき、治癒も早くなりそうです。

 

しかし手術の後遺症で胸焼けや痛みが出るのは術後2週間から半年ということで、まだこれから先が大変そうです。痛みと付き合いながら新しい自分の体に慣れていくのは大変だろうなと思うばかりです。