骨転移に対する治療方法②サムライザ+パクリタキセル
サイラムザ(ラムシルマブ)
医師の説明によると、2015年6月から始められた新しい治療法で、80%の割合で癌の進行を止めその内の30%は癌の減少があるらしいです。
ネットでサイラムザを調べると効能は以下の様に書かれていました。
治癒切除不能な進行・再発の胃癌に対する分子標的薬。血管新生阻害薬。
分子標的薬とは
がん細胞は,正常細胞と違い際限なく増殖し続けますが,増殖するのに必要ないろいろな特有の因子があります。これらの因子をねらい撃ちする治療を「分子標的治療」,それに用いられる薬を「分子標的治療薬」といいます。
抗がん剤は,がん細胞も正常細胞もみさかいなく攻撃するため,正常細胞の中で増殖が盛んな細胞,例えば髪の毛や消化器の細胞などが影響を受けるために,脱毛や吐き気といった副作用が起こります。分子標的治療は,がん細胞だけをピンポイントでねらい撃ちし,大きな副作用なしにがんを抑える効果が期待されていましたが,必ずしもそううまくいかないことがわかってきました。
血管新生阻害薬とは
がん細胞はある程度の大きさに成長するとより,多くの酸素や栄養分を必要とするようになります。
そこで,がん細胞は,ある程度成長すると,新しい血管を自らに向けて成長させる能力を持つようになります。
こうして,新たに形成された血管を通して,酸素や栄養分が供給されるようになったがん細胞はその後急速に成長します。
また,その血管を通して,他の部位へと転移する能力も獲得するようになります。
そこで,このような新生血管の形成を阻害することで,がんの成長を抑制することを目的として開発された,抗がん剤が分子標的薬の血管新生阻害剤です。
さらに,血管新生阻害剤は,がん細胞が血流に乗って他の部位へ転移するのを防ぐ転移予防薬としての作用も期待できます。
血管新生阻害薬のメリット
一般的に,抗がん剤は投与を続けると,がん細胞はそれに対して抵抗力を持つようになり,効かなくなる時がきます。
これを薬剤耐性といいますが,この血管新生阻害剤は,がん細胞そのものを標的とはしていないため,薬剤耐性が生じることはあまりなく,投与によってがんが悪性化することもないと考えられています。
ただし,血管新生阻害剤は、がん細胞を直接殺傷する抗がん剤ではないため,大きな縮小効果は望めませんが,延命やがんの成長を止める効果は期待できるとされています。
また,治療効果を向上させるために,従来型の抗がん剤との併用もおこなわれています。
危険性
動物における新たな研究によると、腫瘍への血液供給を断つことによって腫瘍を餓死させる血管新生阻害剤とよばれる新世代の抗癌剤は当初奏効するが、その後はより侵襲的な癌増殖を促進し、場合によっては転移発生率が高くなる。この研究は他の動物実験と同様の結果であることが示され、癌患者を対象とした数少ない臨床試験での初期のエビデンスとも合致している。
引用元:血管新生阻害剤の弱点と、解決策の必要性が研究で示唆される/カリフォルニア大学 - 海外癌医療情報リファレンス
こちらの研究は2009年と少し古いのですが、かなり気になる記述があるのでこの件に関する更なる研究がないか調べましたが見つからず…もし何かご存じの方がいたらぜひお教えください。
副作用要約
主な副作用は腹痛、高血圧、下痢、蛋白尿 。
パクリタキセル併用時の副作用
主な副作用は疲労、無力症、好中球減少症、白血球減少症、下痢、鼻出血。
パクリタキセル併用時の重大な副作用
動脈血栓塞栓症、心筋梗塞、脳血管障害、静脈血栓塞栓症、肺塞栓症
悪寒、紅潮、低血圧、呼吸困難、気管支痙攣
消化管穿孔
出血、消化管出血
好中球減少症、白血球減少症及び発熱性好中球減少症
うっ血性心不全
創傷治癒障害
瘻孔
可逆性後白質脳症症候群
参考:
サイラムザの添付文書情報です。投与してはならない疾患のある患者、上記で記載した副作用の発現する割合などが記載されているのでサイラムザの投与を検討する場合には一度目を通されることをおすすめします。
最初にアクセスした時に医師か医療関係者かと問われるので「医師」のボタンを押すと見られます。(一般患者だって見たっていいと思うのになんででしょうね)
この結果をどう見るかは患者の年齢や状態にもよると思いますが……サイラムザ使用群とプラセーボ群の患者の初期投与時の状態とか年齢とかはばらつきないのかとか疑いだしてしまう私。フラジャイルに影響されすぎですかね。
母は5月24日(火)に一回目のサイラムザ+パクリタキセルの投与が行われましたが、今のところ目立った副作用はないようです。
※引用部の赤強調はすべてブログ管理人が行っています。
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