56歳 胃がんと闘う母の記録

胃がんで胃を全摘出した母の闘病記

母の死によせて

9月1日に母が亡くなりました。
去年の夏に検診で胃がんが見つかり、その時点では全く自覚症状もなく元気だったのにそれからわずか1年という短い期間でこの世を去りました。ジャンクや甘いものは好まず、お酒もほんの少ししか飲まず、毎日家で作った料理を食べて健康的な食生活を送り、また地域のおばあちゃんたちへの体操指導や趣味のスポーツで毎日身体を動かす元気ハツラツな母が癌になるなんて周りの誰も信じられませんでした。

今年5月に骨への転移が見つかった時には母がもう治らないと私も大泣きしてしまいました。しかし治療法はないものかと必死で探すうちにがんという病気のことがわかってきて、がんという病気は病院で治療法がなく延命しか無いと言われたとしても治る可能性はある病気であるということがわかりました。

端的に言えばがんというのは心と身体に毒が溜まり過ぎると発症する病気です。たとえば毎日食品添加物まみれの食事をしているような人なら食事が原因でがんになるでしょう。またがんになった人のほとんどはがんが見つかる2、3年前に極度の多忙やストレス状態を経験したと言います。母の場合もまさにこれは当てはまっていました。

しかし母の闘病のサポートをする中でがん細胞の拡がりに最も大きな影響を及ぼすのは心の問題であると私は確信しました。
心の中に怒り、不安、恐れ、苛立ち、そうしたネガティブな感情を常に抱えてそれに囚われていると自分の中にある免疫細胞が活発に働かなくなりがん細胞を抑えることができなくなってしまいます。
ある時母が心に強いショックを受けることがあり、それ以降急激に病状が悪化してしまったのは心の状態ががん細胞にもたらす影響を端的に表していると感じました。

がんが見つかったことで自分が抱えている心の中の問題に気づき、今まで溜め込んでいた負の感情を洗い流して囚われから開放されればこれまでよりもっと良い新しい人生が待っていると、母も私も信じていました。

病気を治すことはできなかったけれど、最後には自分自身を赦すことができたと言っていたことは私にとっては大きな救いでした。
痛みや苦しみに耐え、それでも最後まで諦めなかった母によくがんばったねと伝えたいです。

自分のことよりも誰よりも周りの人のことを考えていた母。
57年という今の平均寿命からすれば短い人生になってしまいましたが、普通の人の80年や100年分の活動をしていた気がします。
もっと自分本位でわがままに生きられたら長生きできたろうになあとは思いますが、大変密度が濃く充実した人生を送ったと思います。

母がいなくなってしまったことはとても寂しいですが、誰もがいつ死ぬかわからないのだから、今この時を大切にして毎日楽しく後悔のないように生きたいと改めて思いました。

母は結果としてがんから寛解することはできませんでしたが、末期の状態であってもがんは治癒可能な病気であるという考えに変わりはありません。
また「良く生きる」ということががんにならないための秘訣ではないかと思います。

このブログをご覧になってくださった方はおそらくがんを患っている方かそのご家族ご友人などかと思います。
正しい情報を知りきちんと病気や自分と向き合うことで治る病気であるということを知り、健康を取り戻すことを諦めずにがんばってください。

がん治癒のために調べたことや体験したこと、読んだ本などでまだ書き足りないことが色々ありますのでまだしばらくはブログを更新していくつもりです。

がんを患われている方が一人でも多くこの病を克服し、素晴らしい人生を歩まれることを祈っております。