骨転移の痛みに対する6つの治療・疼痛緩和方法まとめ
がんが骨に転移すると非常に強い痛みを伴います。痛みが強くなると活動することも困難になりますから、骨転移がわかったらなるべく早く、できることはやった方がいいと思うのです。
骨転移の治療または痛みを和らげるための方法として考えられた方法は以下の5つです。
1.抗がん剤治療
がん研有明病院の主治医の話では、骨のがんに対する積極的な治療方法というのはなく、基本は痛みを抑えるような対症療法になるとのことでした。ここで医師が言う対症療法とは後述する放射線治療、ゾメタのことと思われます。
がんに対する積極的な治療というのは原発がんに対する抗がん剤の使用のみであるというのがいわゆる西洋医療を行う病院での標準的な見解です。
しかしそれはあくまで西洋医療という枠の中での標準見解です。偉いお医者様が言うことが絶対とか思ってたら他の選択肢が見えなくなります。狭い枠に囚われずに考えるほうが健全思考ではないでしょうか。
3.放射線治療
がん細胞のある箇所に対して放射線治療を行うことで照射部位のがん細胞を消滅させたり減少させる効果があり、痛みの軽減が期待できます。
一方副作用として疲労感、だるさ、食欲不振、皮膚の赤み、かゆみ、吐き気、下痢、口内炎、口腔乾燥、脱毛といった症状が出る場合があります。
母の場合は1クール10回行う予定でしたが、副作用で吐き気とだるさが強く10回まで行うことができず8回で治療を終了しました。
放射線治療と並行してハイパーサーミア(温熱治療)を行うと放射線治療の効果が上がると言われています。
また、サイモントン療法(心理療法)も放射線治療の効果を上げるのに有効だと考えられます。
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3.ゾメタ
母が骨転移がわかったときに一番初めに受けた治療がゾメタでした。ゾメタは骨折予防や痛みの軽減の効果があします。ゾメタに関してはこちらの記事で詳しく書いています。副作用は特にありませんでした。
このゾメタは悪くなかったように思いますが、最初の1回だけでその後は医師からゾメタをという提案はなかったのがなぜなんだろうなあと思いますが理由はわかりません……。
4.オキシコンチン、オキノーム等のモルヒネ
痛みが強くなってくるとオキシコンチン、オキノームといったモルヒネ系の薬を処方されます。またロキソニンも処方され、これが効くことが多かったようです。
これらの薬は疼痛緩和の目的で処方されるため、痛みの根本原因の治療にはなりません。痛みが強くなると容量を増やすことになります。
モルヒネは身体機能を麻痺させる薬ですから、副作用として食欲不振や消化機能の低下、また全身の強い倦怠感などが起こります。
5.びわの葉温灸
びわの葉温灸は民間治療ですが、体内の毒素を分解する機関である肝臓、腎臓とがん細胞のある部位に対してびわの葉の上からもぐさの温灸を行います。びわの葉に含まれるアミグダリンという物質ががん細胞を抑制する効果があると言われ、鎮痛効果も期待されます。聡哲鍼灸院の聡哲先生には痛みがあるときほどやった方が良いと言われました。
実際にやってみたところ、温灸をしっかりやった日は痛みがくる間隔がいつもより空いてオキシコンチンやオキノームの服用量を減らせた日もありました。副作用は特にありませんが体力を使うので患者の体力と相談しながら1回20〜30分で1日2回程度行うのが良いようです。
参考リンク
6.ストロンチウム89
ストロンチウム89という骨をつくるカルシウムと似た性質のある放射性物質を注射により投与することで骨のがん細胞に侵食されたところを選んで叩き、がん細胞を死滅させて痛みを軽減する効果があります。
通常注射後1〜2週間から痛みが和らぎます。
ただし余命数ヶ月以上が期待できる患者であること、ストロンチウム89の治療の前後は抗がん剤を3ヶ月は休む、血液の成分が一定以上の機能が保たれていることといった使用できる条件があります。
参考リンク
最適な治療法の組み合わせを考える
上記の5つの方法を総合的に判断すると以下のような組み合わせが良いのではないかと思います。
抗がん剤治療を行いたい場合
ゾメタ+抗がん剤+放射線治療(+ハイパーサーミア+サイモントン療法)+びわの葉温灸
びわの葉温灸を行うと抗がん剤や放射線治療の副作用を軽減する効果もあるようです。
抗がん剤治療を行わない場合
ゾメタ+ストロンチウム89+びわの葉温灸
いずれの場合もこれと並行して食事療法などで解毒を行うのが良いのではないかと思います。
治療を行っても痛みがまだ強い場合にはオキシコンチンやオキノームなどを服用しないといけなくなるかもしれませんが、身体機能を麻痺させるということは身体の生命力を奪うこと、つまり緩慢に死ぬ手助けをしているようなものですのでがんを治そうという気持ちがあるのならばなるべく麻薬系の薬は減らしいけるようにがんばりましょう。